- フォント変更
ギリシア語聖書のフォントを変更する場合は、フォント変更ユーティリティを使用して変更してください。この準備が必要なのは次のような場合です。- アクセントつき文字が□になってしまってまるきり読めない……Windows XP+IE5の症状です。
- アクセントなし文字がJISの全角文字に変換されてしまいまことに見栄えが悪い……Mozilla Firefoxなどの症状です。
- フォントが小さすぎてアクセントが読みにくい。だけどその他の字は大きくしたくない。ギリシア語のフォントだけ大きくならないか……ご自由にどうぞ
- 独自にPolytinic Greekフォントを持っているのでそれで表示したい……ご自由にどうぞ
上記1.や2.のような切実な理由の人は、フォントの指定はWindows XP標準添付のTahoma、Palatino Linotype、Microsoft Sans Serifでよいでしょう。3.の方はお使いのフォント名を指定してください。 Polytonic Greek Unicode Fonts @ WAZU JAPAN's Gallery of Unicode Fontsのページにいろいろフォントがリンクされています。真理子のおすすめは、FreeSerifまたはNew Athena Unicode(2ページめ)です。小さい文字の場合はブロック体っぽいフォントのほうが読みやすいと思います。 なお、フォントの指定をするときには、フォント名の中のスペースの有無や半角全角の違いに注意してください。
- 聖書データの説明とダウンロード
ギリシア語聖書については、- ネストレ・アーラント(Wikipedia)
- 七十人訳聖書(Wikipedia)
などをご覧ください。ここでは、ばべるばいぶるで用いているバージョンのデータ入手元や変更点に即して解説します。 以下の各聖書の解説の冒頭にある「略称」とは、ばべるばいぶるの画面で表示されるときの略称、略号とはばべるばいぶる内部で用いているコードです。
- ネストレ・アーラント28+LXX(T)
略称=NALXX(希T)、略号=nalxx 作業状況=1 この本文がどういう価値を持つかは上記Wikipediaの説明を見ていただきましょう。どちらもドイツ聖書協会が発行しており、全世界の研究者や原典愛好家によってあがめられている本です。いろいろなサイトで入手可能ですが、ここではwww.bibelwissenschaft.deからいただき、かつEllopos(新約、旧約)も参考にしました。
- NA+LXXアクセントなし版(T)
略称=NoAcc(希T)、略号=noacg 作業状況=1 ギリシア語は現代語も古典語もアクセント表記が必須です。入門書にしかアクセントがつかないロシア語や、聖典と子ども向け本以外には母音記号がつかないヘブライ語やアラビア語とはわけが違います。ですからギリシア語テキストからアクセントを除去するなどというのは暴挙としかいいようがないのですが、- 今なおユーザ数が多いであろうWindows XP+IE5ではアクセント記号つき文字が全部化けてしまうこと
- 状況によってアクセントが変化する場合があるので検索には不便なこと
という二つの理由から、アクセントなしテキストも用意しました。 これは上記NALXX(希T)(nalxx)から機械的にすべてのアクセント、気息記号、下書きイオタ、分離記号を取り除き、大文字をすべて小文字にしたテキストです。語の検索のときにはこちらを主聖書とし、サブとして上記nalxxを表示させるのが効率がよいでしょう。
- 現代ギリシア語(T)
略称=現ギリ(T)、略号=modgr 作業状況=1 現代ギリシア語訳です。Unbound Bibleからいただきました。HTML Bibleにも同じ文が掲載されています。が、この翻訳のプロフィールはよくわかりません。日本聖書協会で扱っている現代訳を持っていないので、同一なのかどうかもよくわかりません。アクセント記号はありません。
- LXXの他聖書との対応
七十人訳聖書(LXX)は現行のヘブライ語旧約聖書の本文が確定する以前の段階で翻訳されているので、以下のように収録書およびその書名が異なるばかりか、本文もかなり違う部分があります。よって章節の対応もうまくいかない部分が多数あります。 ばべるばいぶるのように章・節レベルで各聖書を対応させようという趣旨の編集は、LXXに関しては破綻せざるを得ません。できる限り新共同訳(=BHS)への対応をはかった上で、どうしても対応不能の部分はほっぽらかしています。そういうところでは、他聖書をメイン聖書にしてLXXをサブとして表示させようとすると、LXXの本文が出てこなくなります。そこを読みたい場合は、LXXのほうをメイン聖書にして表示させてください。
- LXXの書名と配列順
以下、LXXの書名と配列順を示し、それをばべるばいぶるでどう処理しているかを書きます。- 創、出、レビ、民、申……律法。いわゆるモーセ五書です。一見問題なさそうで、実は各書に対応不能箇所がいろいろ発生しております。それについては前項を参照してください。以下、ほとんどすべての書にそういう問題があるので、いちいち書きません。
- ヨシュ、士、ルツ、列Α、列Β、列Γ、列Δ、補遺Α、補遺Β。……歴史書です。ばべるばいぶるでは列Α、列Β、列Γ、列Δを1サム、2サム、1列、2列とし、補遺Α、補遺Βは1歴、2歴としています。
- エズΑ、エズΒ。……エズΑはいわゆる「エズラ記・ギリシア語(ばべるばいぶるでは「エズ・ギ」と表記)」。ヴルガタでは3エズにあたります。エズΒは10章までがエズラ記、11章以後がネヘミヤ記です。ばべるばいぶるでは「エズ」「ネヘ」に分離させ、ネヘのほうは章数-10としました。
- エステル、ユディト、トビト……歴史書のつづき。この3書はヴルカタ以後の各聖書とはまるきり逆配列ですね。なお、エステルは「エステル記・ギリシア語(エス・ギ)」です。「エステル」のほうでは本文は出てこないので注意してください。
- マカΑ、マカΒ、マカΓ、マカΔ……ここまで歴史書です。マカΓとマカΔはヴルカタ以後の各聖書にはおさめられていません。ばべるばいぶるでは1マカ、2マカ、3マカ、4マカとしています。
- 詩篇、詩歌、箴、コヘレト、雅歌、ヨブ、知恵の書、シラ書(集会書)、ソロモンの詩篇……七十人訳ではこの部分を「教訓書」というカテゴリにしています。詩篇は「詩151」を含みますが、ばべるばいぶるでは詩151を分離させました。ヨブの位置がなぜか違い、また「詩歌」「ソロモンの詩篇」は他に見られません。
- ホセア、アモス、ミカ、ヨエル、オバデヤ、ヨナ、ナホム、ハバクク、ゼファニア、ハガ、ゼカ、マラキ……ここから預言書。まずは12小預言書ですが、アモス~ヨナの順序が独特です。
- イザヤ、エレミヤ、バルク、哀歌、エレミヤの手紙、エゼキエル、スザンナ、ダニエル、ベルと竜……バルクと哀歌の順序がヴルガタと逆。またヴルガタではバルク6章となっているエレミヤの手紙が独立しています。「スザンナ」「ベルと竜」はダニエル書(アザルヤつき)から分離されて前後におかれています。
- 詩篇の章区切り
LXXでは詩篇の章区切りが現行のものと異なります(ヴルガタと同じ)。大雑把にいえば、現9と現10がLXX9、以下一つずつずれ、現114、現115がLXX113、原116がLXX114とLXX115、またしばらく一つずつずれ、現147がLXX146とLXX147で、148-150は同一です。また細かに対応が違うところがあります。詳しくはばべるばいぶるで確認してください。
- シフトJISでの表示
シフトJISでギリシア文字は表示できなくもありませんが、記号つきはすべてアウトです。変換できる文字だけ変換するのも見苦しく、変換できたとしても全角文字で見栄えがよくありません。そこで全部ローマ字に変換して表示します。流儀はユーティリティ:古典ギリシア文字変換の方法です。ただしσもςもすべてsに変換する点が異なります。
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